土壌汚染とは、土壌が人間にとって有害な物質で汚染された状態の事を言います。その原因は、工場やガソリンスタンド・クリーニング店など有害物質を取り扱う施設からの流出、産業廃棄物の不法投棄といった人的由来によるものが一般的ですが、一部自然由来によるものも存在します。
土壌が有害物質により汚染されると、その汚染された土壌を直接口や肌から摂取したり、有害物質が溶け出した地下水を飲用することなどにより、人の健康に影響を及ぼすおそれがあります。近年、工場跡地や有害物質を扱う店舗施設の再開発等に伴い、土壌汚染と健康被害に関する事例が多数顕在化してきました。
そのような背景を受け、人の健康被害を防止する観点から平成14年5月に「土壌汚染対策法」が交付されました。本法令では、土壌汚染の恐れのある土地に関する調査や、汚染が発見された際の除去等に関する措置命令・費用請求などに関する内容が定められています。
法整備により土壌汚染による健康被害のリスクが軽減される一方、汚染土の除去などには多額の費用が掛かることから、土地取引に関しての土壌汚染にかかわる経済的リスクも副次的に増大してきています。
土壌汚染が明らかに懸念される「土壌汚染対策法に係る調査の必要性」が認められる土地については、土壌汚染対策法に準拠した調査が義務付けられています。これは分析項目が多岐にわたり、検査日数・費用ともに多大なものとなります。一方、土壌汚染対策法には係らないが、土壌汚染が懸念される土地(例えばクリーニング店など)については、検査義務はないが土壌汚染が見つかった際の経済的リスクは依然として残ったままとなります。そのため、まずは簡易的な土壌診断を行い、追加検査の必要性や汚染対策の要否について目安を付けようというのがグリーンテストの考え方です。分析項目を重要度の高いものに絞ることにより、安価で迅速な検査を実現しています。
簡易土壌診断 | 宅地売買や戸建て・アパート等の小規模建築物向け |
土壌汚染対策法に準拠した調査 | マンション・ビル・工場等の大規模建築物向け |
残土調査 | 残土の所定受入地の受入基準の適合確認 |
※上記それぞれにおける 試料採取 分析 報告書作成